こんにちは、D-QuestサポーターのTaka.Moriです。
基板設計と一概に言っても非常に複雑なルールが存在します。基板製造や部品実装を考慮しつつ、クライアントの設計仕様を厳守しなければなりません。その上で電気的特性やCAD特性を踏まえる必要があるのです。
それだけに注意するべきポイントは星の数ほど存在しますが、意外にありがちなNGポイントが「浮き島ベタ」の処理。
本来パターンは、かならず部品やGNDなどに接続されていますが、ベタについては接続先が付加されない場合も…。接続先があれば、回路図とネットをコンペアすることでチェックが行えますが、接続先のない一部のベタについて見逃してしまうケースがあるのです。
自動でベタを発生させた場合はネットとは関係なく開いたスペースにつくられます。面積の多い範囲であればGNDへの接続を見落としませんが、小さな範囲であれ見落とすことも。要するにそれが「浮き島」といわれるベタのこと。
接続先のない浮き島ベタはアンテナになってしまう場合もあり、ノイズの原因になったりするため基本的には取りのぞくのがベター。
浮き島ベタはきちんと処理を!
意図的に残す必要がある場合は、Viaを打ちGNDへの接続が必要になります。浮き島ベタを取り除くか、GND接続するべきかは回路図と相談してみてください。基板の反り対策として、両面の「残銅率」を合わせるのもテクニックのひとつですね。
浮き島ベタはもちろんですが、ネット情報のないパターンについてはとくに注意が必要です。回路が高周波になればなるほどに意識しなければならないポイントと言えるでしょう。なぜ、そうしたかをお客さまに説明できるようにすることが大切なのかもしれません。